カフェインは何時まで?|就寝6時間前でも眠りは乱れる、という研究から
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早わかり
- 就寝6時間前のカフェインでも、睡眠は有意に乱れたという実験結果があります
- 実験で使われたのは400mg。一般にコーヒー3〜4杯分にあたるとされる量です
- 「効いている感じがしない」ことと、「眠りが浅くなっていない」ことは別です
- やめる必要はありません。時間をずらすだけで変わります
- 逆算の目安は、就寝時刻マイナス6時間。23時に寝るなら17時まで
- それでも眠れない日が2週間以上続くなら、カフェイン以外の原因を考えます
夕方に一杯だけ飲んだ。夜、なかなか寝つけない。
でも「あの一杯のせいだ」と断定するには、飲んでから何時間も経っている。だから毎回、原因が分からないまま朝になる。
この記事では、カフェインを何時までにすればいいのかを、実際に行われた実験をもとに整理します。結論から言えば、多くの人が思っているより早い時刻です。
就寝6時間前でも、睡眠は乱れていた
睡眠医学の分野に、この問いをそのまま調べた研究があります。
クリストファー・ドレイクらは、400mgのカフェインを就寝時・就寝3時間前・就寝6時間前のそれぞれに摂ってもらい、プラセボ(偽薬)と比べて睡眠がどう変わるかを調べました。
結果は、三つの時点すべてで、プラセボと比べて有意な睡眠の乱れが確認されたというものでした。
研究者たちは結論で、就寝6時間前のカフェインでも総睡眠時間の減少は無視できないほどで、「就寝の少なくとも6時間前からは相当量のカフェインを控える」という睡眠衛生の推奨を実証的に裏づけるものだ、と書いています。
400mgは、どれくらいの量か
ここは正確に押さえておきたいところです。
実験で使われた400mgは、一般にコーヒー3〜4杯分にあたるとされる量です。淹れ方や豆の量で変わるため幅がありますが、一杯だけとは事情が違います。
ですから「夕方の一杯で必ず眠れなくなる」という話ではありません。この研究が示しているのは、まとまった量のカフェインは6時間前でも影響が残る、ということです。
逆に言えば、量が少なければ影響も小さくなります。時間だけでなく、量も変数だということです。
「効いていない」と「眠りが浅くない」は別
いちばん誤解されやすいのが、ここだと思います。
カフェインを飲んでも眠れる、という人はたくさんいます。実際、寝つきそのものは悪くならないこともあります。
けれど、寝つけることと、眠りの質が保たれていることは別です。総睡眠時間が短くなる、途中で目が覚める、深い睡眠の割合が減る——こうした変化は、本人には自覚しにくいものです。
朝の目覚めの重さは覚えていても、夜中に何度浅くなったかは覚えていません。
「私はカフェインが効かない体質だから」と思っている方ほど、一度時間をずらして試してみる価値があります。
逆算してみる
あなたの「最終ライン」は何時ですか
22時に就寝 → 16時まで
23時に就寝 → 17時まで
24時に就寝 → 18時まで
※まとまった量を飲む場合の目安です。少量なら、もう少し遅くても影響は小さくなります。
カフェインは、眠気を消しているわけではない
仕組みを知っておくと、時間をずらす意味が腑に落ちます。
起きているあいだ、脳のなかにはアデノシンという物質がたまっていきます。これが受容体につくことで、私たちは「眠い」と感じます。起きている時間が長いほどたまるので、夜になると眠くなる。
カフェインがしているのは、この受容体をふさぐことです。アデノシンが席に座れなくなるので、眠気を感じにくくなります。
たまったものは、減っていない
ここが大事なところです。
カフェインは眠気の信号を遮っているだけで、たまったアデノシンそのものを減らしてはいません。席をふさいでいるあいだも、外では増え続けています。
やがてカフェインが代謝されて席が空くと、待っていた分が一気につきます。夕方に飲んだ日の夜、急にどっと疲れが出るのはこのためです。
だから「効いているうち」に寝ると浅くなる
まだ席がふさがっている状態で布団に入ると、眠気の信号が弱いまま眠ることになります。
寝つけたとしても、眠りの深さは本来の状態と違います。借りたまま寝ているようなものだと考えると、朝の重さも説明がつきます。
コーヒー以外にも入っています
時刻を整えるなら、コーヒー以外も数える必要があります。カフェインを含むものは、思っているより多いからです。
- 緑茶(とくに玉露は多め)、ほうじ茶、番茶
- 紅茶、ウーロン茶
- エナジードリンク、眠気覚まし系の飲料
- コーラなどの一部の炭酸飲料
- チョコレート、ココア
- 一部の鎮痛薬や風邪薬
含有量は製品によって大きく幅があるため、正確に知りたい場合は個々の表示を確認してください。ここで押さえておきたいのは「コーヒーだけをやめても、他が残っていれば同じ」という一点です。
夕食後のお茶は、見落とされやすい
いちばん多いのがこれだと思います。食後に何気なく淹れる緑茶。習慣になっているぶん、カフェインとして数えられていません。
コーヒーの時刻を守っているのに眠りが浅い場合、まずここを疑ってみてください。
薬に入っていることがある
市販の鎮痛薬には、カフェインが配合されているものがあります。頭痛のたびに飲んでいる薬が、夜に効いていることがあります。
気になる場合は、成分表示か薬剤師への確認を。
一週間で試せる、確かめ方
知識より、自分のデータのほうが役に立ちます。手順は単純です。
1日目〜3日目:記録だけする
何も変えません。飲んだ時刻と、翌朝の目覚めの重さを五段階で書くだけ。
変えずに記録する期間をつくるのは、比較の基準を作るためです。いきなり変えると、何と比べているのか分からなくなります。
4日目〜7日目:最後の一杯を一時間早める
それ以外は変えません。量も、種類も、寝る時刻も同じにします。
そして同じように、目覚めの重さを記録します。
8日目:見比べる
前半と後半の平均を比べます。差があれば、時刻は効いています。差がなければ、原因は別です。
この方法の良いところは、効かなかったと分かることにも価値がある点です。カフェインを疑い続けなくて済むようになります。
四十代で、効き方が変わることがある
若いころと同じように飲んでいるのに、最近眠りが浅い。そう感じる方は少なくないと思います。
ここは断定を避けたいところですが、四十代以降は睡眠そのものが変化する時期です。深い睡眠の割合が減り、途中で目が覚めやすくなる。もともと浅くなっているところに、カフェインの影響が乗ります。
つまりカフェインの効き方が変わったというより、乱されたときのダメージが大きくなったという側面があります。
同じ一杯でも、二十代と四十代では引き受ける影響が違う。習慣を見直す価値があるのは、そのためです。
女性は、時期によっても変わります
ホルモンの変動がある時期は、寝つきや中途覚醒に影響が出やすくなります。カフェインを減らしても眠れない週があるとしたら、原因はそちらかもしれません。
この点については眠れない夜、心が休まらない40代へでも扱っています。
やめる必要は、ありません
この手の記事は「カフェインを控えましょう」で終わりがちですが、それはあまり現実的ではないと思います。
コーヒーが好きな人にとって、一杯は嗜好品であると同時に、生活の区切りでもあります。取り上げてしまうと、別のところに歪みが出ます。
変えるのは、量と時間だけで足ります。
まず、飲む時刻を記録する
一週間、飲んだ時刻だけメモします。味も量も気にしません。
やってみると、思っていたより遅い時刻に飲んでいることが分かります。「夕方まで」と思っていたのが、実は19時だった、というのはよくあります。
次に、最後の一杯を前倒しする
いきなり6時間前まで下げなくてかまいません。まず1時間だけ早める。
一週間続けて、朝の目覚めが変わるかを見ます。変わらなければ、もう1時間。
一度に変えるのは一つだけ。これは焙煎度の話と同じで、変数を絞ると原因が分かります。
夕方以降は、別の飲みものに置き換える
問題は多くの場合「温かいものを飲みたい」であって「カフェインを摂りたい」ではありません。
白湯、ほうじ茶、ハーブティー。カップを持つ時間さえあれば満たされることは、意外に多いものです。
デカフェという選択肢
近年は、カフェインを取り除いたコーヒーの品質が上がっています。以前ほど「風味が抜けている」ということもなくなりました。
夜にどうしてもコーヒーの味が欲しいときは、こちらに置き換える手があります。
ただし、デカフェもカフェインがゼロとは限りません。ごく少量は残っているのが一般的です。極端に敏感な方は、そこも確認してください。
豆の焙煎度による味の違いについては深煎りと浅煎りの違いにまとめています。
一日のなかで、どう配置するか
時刻の話をしてきましたが、飲む位置を決めておくと迷いません。四十代の生活に合わせて、三つの型を挙げます。
朝型:起きてすぐは避ける
起床直後は、体が自然に覚醒へ向かう時間帯です。そこにカフェインを重ねると、効きを実感しにくくなります。
起きて一時間ほど経ってからにすると、同じ一杯でも効果を感じやすくなります。
昼型:午後の眠気の前に
昼過ぎの眠気は、多くの人に共通して訪れます。ここに合わせて一杯置くと、無理なく乗り切れます。
ただし、この一杯を遅らせすぎると夜に響きます。眠くなってから飲むのではなく、眠くなる前に置くほうが結果的に量が減ります。
夕型:ここを動かす
いちばん効くのが、夕方の一杯の扱いです。
夕方のコーヒーは、たいてい「もうひと踏ん張り」のために飲まれます。つまり疲れている時間帯です。
ここを白湯やほうじ茶に替えると、夜の眠りが変わることがあります。同時に、ひと踏ん張りが本当に必要なのかを考える機会にもなります。
コーヒーをやめられない、と感じるとき
最後に、少しだけ別の角度から。
飲む時刻を変えようとして、うまくいかないことがあります。分かっているのに動かせない。
そういうときは、カフェインの問題ではなく、その一杯が担っている役割のほうを見たほうが早いかもしれません。
区切りとしての一杯
家事と家事のあいだ、仕事の切り替え、子どもが出かけたあと。コーヒーは、時間を区切る道具として使われていることがあります。
この場合、飲みものを替えても区切りは残せます。カップを持つ数分そのものが目的だったからです。
頑張るための一杯
疲れているのに動かなければならない。そのために飲む。
これが常態化しているなら、見直すべきはカフェインではなく予定のほうです。眠りを削って回している状態は、いずれ別の形で表に出ます。
この主題は40代女性の燃え尽き症候群でも扱っています。
ひとりになるための一杯
誰にも話しかけられない数分を確保するために、コーヒーを口実にしている。これも珍しくありません。
その場合、必要なのは一人になる時間であって、カフェインではありません。時刻を早めても、その時間さえ残せば困りません。
季節と時間帯で、必要な量は変わる
同じ習慣を一年通して続けている方が多いと思いますが、必要な量は一定ではありません。
日照が短くなる時期
秋から冬にかけては、朝の目覚めが重くなりやすい時期です。そのぶんカフェインに頼りたくなりますが、ここで量を増やすと夜に返ってきます。
量を足すより、朝に光を浴びる時間を数分つくるほうが、体のリズムには効きます。
疲れがたまっている週
疲れているときほど、カフェインは効きにくくなります。効かないから増やす、増やすから眠れない、眠れないから疲れる。この循環に入りやすいのが、忙しい週です。
効きが悪いと感じたときは、増やすのではなく減らして寝るほうが、結果的に早く戻ります。
暑い時期のアイスコーヒー
冷たいと飲みやすいぶん、量が増えます。同じ「一杯」でも、アイスのほうが豆を多く使っていることもあります。
夏に眠りが浅かった方は、この点も振り返ってみてください。
やめたときに起きること
時刻を変えるだけなら問題ありませんが、量を大きく減らす場合は知っておいたほうがいいことがあります。
数日は、かえって調子が悪くなる
毎日飲んでいた人が急にやめると、頭痛や倦怠感、集中しにくさが出ることがあります。数日から一週間ほどで落ち着くことが多いとされます。
この時期に「やっぱり自分にはコーヒーが必要だ」と結論を出してしまうと、判断を誤ります。
だから、少しずつ減らす
やめる必要はないと書きましたが、もし減らすなら段階的に。一日の杯数を一杯ずつ、一週間おきに落としていくほうが体は楽です。
そして繰り返しになりますが、この記事の目的は減らすことではありません。飲む時刻を動かすだけで足りることが、多いからです。
妊娠中・授乳中・持病がある方へ
カフェインの適量は、状況によって変わります。
妊娠中や授乳中の方、心臓や胃腸に持病がある方、服薬中の方は、一般的な目安ではなく主治医の指示に従ってください。
この記事は健康な成人の睡眠についての一般的な整理であり、個別の医療的な助言ではありません。
時間をずらすと、何が起きるか
実際に最後の一杯を早めた人が、最初に気づくのはどこか。順番があります。
変わるのは、寝つきより「途中」
期待しがちなのは「すぐ眠れるようになる」ですが、先に変わるのはそこではありません。
多くの場合、最初に変わるのは夜中に目が覚める回数です。寝つきは前と同じでも、朝までの中断が減る。
この変化は自覚しにくいので、記録が役に立ちます。
次に変わるのは、朝の立ち上がり
目覚ましが鳴ってから体が動きだすまでの時間が、少し短くなります。
ここまで来ると、朝のコーヒーを「起きるため」ではなく「味わうため」に飲めるようになります。順番が入れ替わる感覚です。
最後に、夕方の必要性が減る
夜がまともに眠れていると、夕方の落ち込みが浅くなります。すると、夕方の一杯そのものが要らなくなる。
好循環に入るのは、たいていこの段階です。ここまで二、三週間かかることもあります。
やってはいけない調整
ついでに、逆効果になりやすいものも挙げておきます。
寝る前のアルコールで補う
カフェインを控えた代わりに、寝酒に置き換える。これは交換になりません。
アルコールは寝つきを早めますが、代謝の過程で睡眠を浅くします。カフェインを減らした効果を、そのまま打ち消してしまいます。
眠れない日に「早く寝る」
眠くないのに布団に入る時間を延ばすと、横になっているのに眠れない時間が増えます。
これを繰り返すと、布団が「眠れない場所」として記憶されます。眠くなってから入るほうが、結果的に眠れます。
週末に寝だめする
平日の不足を休日に取り返そうとすると、起床時刻がずれて月曜がつらくなります。
足りないぶんは、休日でも起床時刻を大きく変えず、日中に短い昼寝で補うほうが崩れません。
家族のカフェイン
自分の分だけ整えても、家のなかでは足並みが揃わないことがあります。
子どもの場合
体が小さいぶん、同じ量でも影響は大きくなります。スポーツドリンク感覚で飲めるエナジードリンクや、コーラ、チョコレートは見落とされがちです。
夜になかなか寝ないのが習慣の問題ではなく、夕方に飲んだものの影響であることもあります。
親の世代の場合
お茶を一日中飲む習慣がある方は、総量が多くなりがちです。しかも高齢になるほど、もともと眠りは浅くなります。
「年だから眠れない」と本人が納得している場合、そこに手をつけるのは難しいものです。無理に変えさせようとせず、夕食後だけほうじ茶に替える、といった小さな提案のほうが通ります。
言い方は、控えめに
健康の話は、正しいほど反発されます。
自分が試して変わったことだけを、聞かれたときに話す。それくらいの距離が、結局いちばん伝わります。
カフェインを減らしても眠れないとき
時間をずらしても変わらない。そういう場合は、原因が別のところにあります。
寝室の環境
光、音、温度。そして寝具。
とくに寝具は、合わなくなっていることに気づきにくいものです。十年使っているマットレスは、買ったときとは別物になっています。
朝起きたときに腰や肩が痛い、寝返りのたびに目が覚める。そういう自覚があるなら、カフェインより先にこちらです。
— 選択肢 —
飲む時間を変えても眠りが浅いなら
カフェインを整えても変わらないとき、次に見るのは寝具です。体重や寝姿勢に合っていないマットレスは、眠りの浅さとして表れます。まずは今のものが合っているかを確かめるところから。
飲んでいる量そのもの
時刻だけを見ていると、総量を見落とします。
朝2杯、昼1杯、夕方1杯。時間は守れていても、一日の合計は多いかもしれません。
コーヒー以外のカフェイン
意外に見落とされるのがこれです。緑茶、紅茶、ウーロン茶、エナジードリンク、栄養ドリンク、一部の鎮痛薬。
コーヒーだけをやめても、夕食後の緑茶が残っていれば同じことになります。
寝る前の行動
スマートフォンの光、寝る直前の入浴、遅い時刻の食事。これらはカフェインより大きく効くことがあります。
それでも眠れない日が続くなら
ここは線を引いておきます。
次のような状態が二週間以上続く場合は、生活の工夫で解決する範囲を超えている可能性があります。
- 寝つくまでに毎晩1時間以上かかる
- 夜中に何度も目が覚めて、その後眠れない
- 朝早く目が覚めてしまい、二度寝ができない
- 日中の眠気で、仕事や家事に支障が出ている
- 気分の落ち込みや、食欲の変化をともなう
この場合は、カフェインの調整より先に、医療機関で相談してください。睡眠の問題は、体の不調や気分の不調のサインとして出ることがあります。
朝の一杯を、もっと効かせる
減らす話ばかりでは片手落ちなので、限られた量を活かす方向も書いておきます。
同じ量なら、タイミングで差がつく
先に書いたとおり、起床直後は体が自然に覚醒へ向かっています。そこに重ねても、上乗せ分は感じにくい。
起きて少し経ち、自然な覚醒が一段落したころに飲むと、同じ一杯でも輪郭がはっきりします。
毎日同じ量だと、効きは鈍る
カフェインは、続けて摂っていると体が慣れていきます。以前と同じ量では物足りなくなり、少しずつ増える。
ときどき量を落とす日をつくると、感覚が戻ります。効かせたいなら、毎日全力で飲まないほうがいい、という逆説があります。
「効かせたい場面」を決めておく
一日のうち、本当に集中したい時間は限られています。そこに合わせて配置するほうが、だらだら飲み続けるより結果は出ます。
頭を使う作業の前、出かける前、人と会う前。目的のある一杯にすると、総量は自然に減ります。
眠りを整える順番
カフェインは、睡眠に効く要素のひとつにすぎません。優先順位をつけておくと迷いません。
①起きる時刻をそろえる
いちばん効くのに、いちばん軽視されがちなのがこれです。
就寝時刻より、起床時刻のほうが体のリズムを決めます。休日に大きくずらすと、そこから数日は戻りません。
②朝、光を浴びる
起きてから早い時間に光を浴びると、その日の夜の眠気が来やすくなります。カーテンを開けて数分立つだけでも違います。
③カフェインの時刻
ここでようやく、この記事の話が入ります。①と②ができていない状態でカフェインだけ調整しても、効果は分かりにくいはずです。
④寝る前の環境
光、温度、寝具。眠る直前より、眠る一時間前の過ごし方のほうが効きます。
⑤それでも駄目なら、専門家へ
①〜④を一か月試して変わらないなら、生活の工夫の範囲を超えています。
コーヒーと眠りを、敵対させない
この記事を書きながら思っていたのは、コーヒーを悪者にしたくない、ということでした。
四十代の生活で、自分のために数分を使える機会はそれほど多くありません。豆を挽き、湯を注ぎ、香りを待つ。その時間そのものに価値があります。
眠りのために手放すのではなく、眠りと両立する形に置き直す。それが現実的なところだと思います。
朝と昼はしっかり味わって、夕方以降は別の温かいものに替える。それだけで、両方が成り立ちます。
好きなものをやめずに済む方法があるなら、そちらを選びたいものです。
おわりに
カフェインの話は、我慢の話になりがちです。けれど今回の研究が示しているのは、量と時間という調整可能な変数があるということでした。
好きなものをやめる必要はありません。飲む時刻を一時間だけ前に動かす。それで朝が変われば、しめたものです。
変わらなければ、原因は別のところにあると分かります。それも一つの収穫です。
よくある質問
カフェインは何時までに飲めばよいですか
就寝の6時間前が一つの目安です。研究では400mgのカフェインを就寝時、3時間前、6時間前に摂取したところ、いずれもプラセボと比べて睡眠に有意な乱れが確認されました。23時に就寝するなら17時まで、24時なら18時までが目安になります。ただしこれはまとまった量を飲む場合で、少量であれば影響は小さくなります。
実験で使われた400mgとは、どれくらいの量ですか
一般にコーヒー3杯から4杯分にあたるとされる量です。淹れ方や豆の量によって幅があります。夕方の一杯で必ず眠れなくなるという話ではなく、まとまった量では6時間前でも影響が残るという結果です。
カフェインを飲んでも眠れるので、影響はないのでは
寝つけることと、眠りの質が保たれていることは別です。総睡眠時間が短くなる、途中で目が覚める、深い睡眠の割合が減るといった変化は自覚しにくいものです。一度、飲む時刻をずらして朝の目覚めを比べてみることをおすすめします。
デカフェならいつ飲んでも大丈夫ですか
デカフェもカフェインがゼロとは限らず、ごく少量は残っているのが一般的です。極端に敏感な方は表示を確認してください。それ以外の方にとっては、夜にコーヒーの味を楽しむための現実的な選択肢になります。
カフェインを減らしても眠れないときは何を見ればよいですか
一日の総量、コーヒー以外のカフェイン(緑茶、紅茶、エナジードリンク、一部の鎮痛薬など)、寝室の環境と寝具、寝る前の行動を順に確認します。寝つきに毎晩1時間以上かかる、日中の眠気で支障が出るといった状態が二週間以上続く場合は、医療機関で相談してください。
40代になって眠りが浅くなったのはカフェインのせいですか
それだけとは限りません。四十代以降は深い睡眠の割合が減り、途中で目が覚めやすくなる時期です。もともと浅くなっているところにカフェインの影響が乗るため、同じ一杯でも受ける影響が大きくなっている可能性があります。